原哲夫と共に働くたくさんのスタッフを、抜き打ちでチョクゲキ!! 普段は見ることのできない原哲夫の素顔や、仕事のこぼれ話を大バクロするこのコーナー。今回は入社10ヶ月の新人、カラーチームの落合マハルさんの登場です!
先日、スッタフ内で行われた『第1回 四コマ漫画道場』において、見事グランプリを獲得した落合さん。話を聞いていく中で、すでに著書をもつ大物新人ということが判明していきます。しかもその大物っぷりは作品だけではなく、入社当日のとある事件にも表れている?? いったい彼女はどんな人物なのでしょうか。教えて、マハルさん!
幼心に芽生えた大いなる野望。
小さな頃から、絵を描くこと以外には得意なことがなくて、漠然と「大きくなったら画家になる!」と考えていました。成長するにつれて、漫画やイラスト、ゲームなど興味があることがたくさん出てきて、その中から「自分にもっとも合っているのは漫画だ」と気付き、漫画家を目指すようになりました。
その夢に向かって、小学校の時には、ぬいぐるみが出てくる4コマ漫画を描いて友達と見せ合いをしたり、高校では『まんが甲子園』という大会に出場したり。その会場には漫画家を目指す同じ高校生がたくさんいて、また、実際にプロとして活躍している漫画家の先生や編集者の方もいました。あれはいい体験になりましたね。
ただ、私は気の多いタイプで、興味が漫画だけにはとどまりません。例えば高校の頃はサークル活動として自分達で舞台をつくるパフォーマンス団体に参加していました。その時は舞台美術と映像制作を担当していて、機会があれば、どんなことでもひと通りやるようにしてきました。とは言え、ずっと「最終的には漫画をやる」って決めていましたけどね。
思惑とは違ったけれど……。
漫画家になるという夢は途切れることなく、自然と高校卒業後はマンガ学科のある大学へと進学しました。その大学は、漫画が描けないと進級も卒業もできません。だから、いわゆる大学生っぽいコンパとかサークルとかの活動はせず、4年間、ただ黙々と描き続けましたね。
卒業が近づいてくると、あまり学校に行かなくてよくなってきたので、その頃から漫画家さんのアシスタントをやったり、広告用のイラストやカラー漫画などを描くお仕事をしたりするようになりました。その時に自分の中で決めていたのは、少なくとも卒業して1~2年は、絵に関係ないバイトや仕事は絶対にしないっていうこと。例えば昼はコンビニ、夜は漫画、みたいな生活はせずに、漫画に打ち込もうと決めていました。
とは言え、アシスタントなどで稼げる額は少なくて、「生活するのは難しいかも」と感じていたのも正直なところでした。そしてそんな時にたまたま発見したのが、この原先生のスタジオのアシスタント募集の情報だったんです。入社するためには審査があったので、自分の画力レベルが通用するかを試したかったということもあって、応募しました。するとトントン拍子で話が進んで、今に至っています。結局、大学を卒業してから入社するまで、たった1ヶ月ほどでした(笑)
(中編につづく)