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2016.05.19スタッフルーム

特別編「2人の巨匠、誌面上で奇跡のめぐり逢い。」前編

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子どもの頃から、生粋のマンガ少年だった原哲夫。当時、どういったマンガの楽しみ方をしていたのでしょうか。『特別編』第2弾!

ワイヤー2014-05-211


子どもの頃は、四コママンガをよく描いていたね。いつも四コマを考えていた。いま思うと、あれですごく力がついたと思うよ。

当時、『少年ビッグコミック』っていう雑誌があってね。そこで石ノ森章太郎先生が、「まんが研究会」みたいなコーナーをやってたんだ。

僕ね、それに応募して、何度か入選したこともあるんだよ。僕のマンガが、雑誌に載ったんだ。石ノ森先生にも「原くんは絵で勝負」みたいな感じでコメントをもらってね。小学校高学年だったかな。あれは本当に嬉しかったなぁ。

なんと!! 世代は違えど、ともに日本のマンガ界を牽引した2人の巨匠が、そんな所でめぐり逢いを果たしていたとは!

ワイヤー2014-05-211


入選した時の四コマ、覚えてるよ。主人公が釣りをしていてね。「釣れた!」と思ったら、魚じゃなくて下駄なの。そこで、普通ならガッカリするんだけど、自分が落とした下駄だったから、逆に喜ぶっていう、それだけなんだけど、小学生にしては、よく出来てるでしょ?(笑)

小学生の時から、そんなオチを考える訓練をしてたんだ。だからね、マンガ家を目指す今の若い子も、四コマから入るのがいいよ。僕は、授業中もずっとやってた(苦笑)。まあそれは褒められることじゃないけどね。

たしかに、キレイなオチのついた「起承転結」が、小学生の時点ですでに身についている。授業もそっちのけで(!?)努力したおかげなのか、はたまた天賦の才能なのか……。

その後、漫画家としてデビューした原少年に、実際に石ノ森先生と直接お会いする機会が訪れる。「まんが研究会」に掲載されたことを伝えることはできたのだろうか……。貴重な幻の四コマも…? 後編へつづく!

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